30代職歴なし

※このページにはPR広告を含みます

30代で職歴がない状態を長引かせるのは危険

30代で職歴がない人の場合、言うまでもなく就職活動のハードルは高くなります。とはいえ、30代のうちに就職しておかなければ、40代,50代と年齢が上がるほど就職はさらに厳しくなります

自分が採用側だとすれば、30代で職歴がない人の応募よりも職歴のある候補者に目を向けないでしょうか?「求人が余っている」「価値観は変わっている」とは言っても、現実はそう甘くはありません。

30代で職歴がなくても、就職に関する相談は公的・民間サービス共に無料で可能です。独りで悩み続けず、支援の活用を検討しましょう。諦めたり絶望することを脇に置いて、まず前を向いてみることも重要です。

ここでは、30代で職歴がない人が就職するための方法について紹介します。




30代で職歴なし(=無職)の人の割合は?

「30代で職歴なし」に該当する人の正確な割合は抽出できませんが、30代の失業者数については把握が可能です。『令和元年(2019年)の労働力調査』によると、各年代の完全失業者数は以下の通りです。

完全失業者数

男女の総数は以下のようになります。

  • 15-24歳:29万人
  • 25-34歳:37万人
  • 35-44歳:27万人
  • 45-54歳:34万人
  • 55-64歳:25万人

単純に考えても、調査対象者の完全失業者数164万人の20%程度に該当する約32万人ほどの30代が、完全失業という状態です。

「完全失業者」とは?

完全失業者とは、「15歳以上の労働力人口」の中で、以下の3つの状態に該当する人を差します。

  1. 仕事がなくて少しも仕事をしなかった
  2. 仕事があればすぐ就くことができる
  3. 仕事を探す活動や事業を始める準備をしていた

30代職歴なし最大の問題は「求人がない」こと

職歴なしでは仕事がない
30代で職務経験がない状態で就職しようとした場合、最初にして最大の障害が求人がないことです。

職歴がない場合、どうしても最初に候補に上がるのは「未経験応募可」の求人です。「リクナビNEXT」などの大手転職サイトでは、「未経験応募可」の求人は多くあります。ただ、リクナビNEXTでも「職歴不問」で検索できる求人数は、40.897件の求人の中で31件しかありません(2020年6月24日のデータ)。

「どんな仕事でもいい」ならば、楽に就職先が見つかるかもしれませが、仕事を選ぶとなると求人が少ないことを覚悟する必要もあります。

未経験応募可の求人は10代や20代向けが多い

企業が未経験の求職者を採用した時、新入社員にやらなければならないのは「教育」です。教育には時間や費用がかかります。企業側も、将来性があって飲み込みも早そうな「若い年齢層(10,20代)」の求職者を雇って育てたいのが本音です。

30代で職歴がないとなると、長期就労の面でも企業側は不安視します。そのため、どうしても若手の応募者が多い業界では採用が不利になってしまうのです。
注意『雇用対策法』により、基本的に求人の年齢制限は禁止されています。




30代職歴なしで正社員になるための4つの方法

職歴がない状態で就労するためには、4つの方法が考えられます。

  1. ハローワークのカウンセリングやジョブカード作成支援を利用する
  2. 派遣職を経験してから正社員に就職する
  3. 就職支援エージェントを利用する
  4. 職歴がなくても就労しやすい業界に絞る

【1】ハローワークのカウンセリングやジョブカード作成支援を利用する

正社員での就労が譲れない際に、求職者がまず行いがちなのが片っ端から求人に応募するという方法です。

  • 未経験可能
  • 30代以上OK

こういった求人に闇雲に応募することを頭に思い浮かべるかもしれませんが、まずやるべきことは自分の棚卸しです。仕事を探す前に、自分の「やりたいこと」や「仕事に対する考え方」を過去の経験などから掘り起こす行動が必要となります。

何故ならば、自分自身の価値観がある程度明確になっていないと、就職しても自分の理想との”ズレ”を感じて、仕事を辞めてしまう可能性があるからです。

自己分析はキャリアカウンセリングの利用を検討する

ハローワークでは、無料でキャリアコンサルタントによる面談を受けることができます。「ジョブカード」の作成を通して、自分のこれまでの経験やスキルを一緒に棚卸しして、仕事を絞り込む相談ができるのです。

ジョブカードの詳細: https://jobcard.mhlw.go.jp/advertisement/

就労経験がない場合は、いきなり仕事を探すのではなく、まずは以下のことを明確にすることをお勧めします。

  • そもそも自分はどういった経験・スキルがあるのか?(仕事に限らない)
  • 世の中にはどういった仕事があるか?
  • 自分の興味関心がある仕事は何か?

ハローワークでの窓口支援とは別になるので、総合案内でキャリアカウンセリングやジョブカード作成について確認しましょう。

ハローワークやヤングハローワークでアセスメントを受けてみる

「30代フリーターの就職」のコンテンツでも紹介していますが、求人を探す前に、仕事の興味分野などを「アセスメント(検査テスト)」を利用して検査することも検討してください。

ハローワークによって扱っている検査に違いはありますが、無料で以下のような検査を受けることができます。

  • VPI職業興味検査:職業の興味を測定する
  • キャリアインベントリー:職業の興味と自分のスキルを測定する

アセスメントに興味がある人は、最寄りのハローワークやヤングハローワークに確認をしましょう。

せっかく国の支援で無料で受けられるサービスなので、積極的に利用すべきです。もちろん、テスト結果を利用して民間の就職支援サービスに職業相談をすることも可能です。

実際に求人を探すと苦しい現実が待っているかもしれません。ただ、その時も仕事探しの「軸」があれば、少しでも可能性を探ろうという気持ちが維持しやすくなります。

孤独な就職活動では、ネガティブな気分にも陥りやすくなります。まず一歩でいいので、就職相談に踏み出してみましょう。

↓無料で「強み」診断ができる転職サイト↓
どうしても困った場合はひと言相談を

現在、当サイトの管理人でキャリアコンサルタントの隈本が、ZOOMでの30分無料キャリアカウンセリングを承っております。

キャリアカウンセリングイベント
30代職歴なしで、今後どう就職活動をすればいいのか全く分からない方は、ご利用を検討ください。
注意当方は「有料職業紹介事業」の認可を受けておりませんので、職業の紹介はできかねます。
詳細はこちら(現在、新規受付停止中)

【2】派遣職を経験してから正社員に就職する

30代職歴なしで、いきなり正社員就労が難しくても、派遣職ならば就労できる可能性は高まります。また、派遣職の場合は派遣先での正社員採用の可能性はもちろん、派遣会社自体に正社員として就労するという方法もあります。

登録型派遣:派遣会社に紹介された企業に就労する契約社員
常用型派遣:派遣会社の社員として常駐する契約社員

初心者でも研修などの対応がある派遣会社を選んで職歴を積むという方法が、30代職歴なしでも取り組みやすい就労方法です。ただ、派遣職が長くなれば、それだけ年齢リスクも高まる点には注意が必要です。

派遣会社によっては充実した研修が受けられる

派遣会社とはいえ、職歴や専門知識がない事で不安に感じることもあるでしょう。ただ、派遣会社も派遣先に人材を紹介する以上、働くことができるレベルまで教育を行う必要があります。

特にIT系の派遣会社は、無料のプログラミングスクールなどを運営し、派遣登録者のスキルアップを援助する仕組みが整っています。派遣会社を選ぶときには、研修内容が充実しているかも判断基準に入れましょう。

また、派遣職を挟んで就職したい場合は、何よりも「自分はやる気がある」ことを示すことが重要です。派遣登録者が、登録後や派遣先出社後に音信不通になるケースもあり、「やる気=継続の意志」は重要視されています。

↓派遣会社も絞り込み検索↓

転職サイト絞り込み検索補足選択する6項目は「希望地域」「年齢」「性別」「雇用形態(現職と希望)」「希望職種」です。

有期契約から無期契約への転換ハードルが下がっている

2013年の労働契約法の改正によって、派遣社員などの有期雇用契約者が無期雇用契約に転換できるハードルが下がっています。

2013年以降で「有期雇用契約が5年以上」になる場合に、労働者の申請によって無期雇用契約へと移行することが可能となっています。

つまり、入口が派遣職などの有期雇用契約であっても、5年働けば、翌年からは無期雇用契約となります。ただ、待遇は正社員と同等とは限らないので注意が必要です。




【3】就職支援エージェントを利用する

残念ながら「転職エージェント」は、30代で職歴がないと支援が受けにくくなります。転職エージェントも、就職成功率の低い方の支援は極力避けたいからです。

30代で職歴がないならば「就職エージェント」を活用しましょう。

「就職エージェント」は、第二新卒や既卒、20代をターゲットとしたサービスがほとんどです。ただ、30代でも支援を受けられるサービスがあります。それが「JAIC」です。

JAIC
↓入社後の定着率91.3%↓

フリーター就職・既卒就職なら【JAIC】

こちらも39歳までの就職を支援してくれる民間の就職支援エージェントです。就職成功率は81.1%で、定着率は90%超えであり、マッチングなどを重視してくれる就職支援サービスです。

就職エージェントサービスも取り扱っている求人に違いがあり、自分が望む仕事や企業の求人がない可能性も当然あります。ただ、自己分析や就職活動の流れを学ぶだけでも、30代で今後就活をする上で役に立ちます。

【4】職歴がなくても就労しやすい業界に絞る

30代で職務経験がなくとも、比較的就労しやすい業界はあります。代表的なものは以下の2業界ですが、他の業界・業種については、後ほど下記関連記事を参考にしてください。

介護系

介護職
入り口として専門性がそれほど必要ではないのが「介護系」の職種です。高齢化社会の影響もあり、各都道府県ともに介護系職種の担い手が足りていません。

介護職といっても実務ばかりではありません。実務経験を積んで資格を取れば、マネージャー系の管理業務もできます。一生現場で働くとも限らないので、

  • 人の役に立ちたい
  • 体力には比較的自信がある

といった方は、介護系の職種を検討してみるのも選択肢の一つです。介護士になるには、資格および研修の受講が必要となるので、以下の公式ページで試験内容などを確認しておきましょう。




ITエンジニア系

エンジニア職
IT系の実務者(プログラマー、SEなど)も足りていないのが現状です。AIを含めIT系の進化は著しいですが、それを支える人材が不足しています。

経済産業省の『IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果』では、2019年をピークにIT系の人材が減少していくとされています。

IT業界の人材不足状況

ただ、企業も全く経験のない人を就職させるわけにはいきません。そこで、最近ではIT系のスクールで経験を積んで、そのまま就職先を斡旋してくれるサービスもあります。

  • web系
  • アプリ系
  • ゲーム系
  • システム系

など、IT系も様々なジャンルがあるので、自分が興味のある分野を優先して学びつつ、就職支援つきのITスクールを活用するのもおすすめです。

プログラミングスクールも増加している

まったくの未経験から、IT系の専門学習をインターネット上で受講できるサービスも増えています。就職・転職支援サービスも受けられるスクールもあり、選択肢は広がっている印象です。

センスが必要な面もありますが、現役エンジニアのチューターに事前相談をするなどして、学ぶべきか否か判断できるスクールもあります。

↓あなたに合わせたスクールを絞り込み!↓
プログラミングスクール絞り込み補足あなたの個人情報などは収集されませんのでご安心ください。

30代職歴なしでぶつかる「採用試験」の壁

就職活動を始めて、30代でも応募ができる「未経験応募可」という求人が見つかったとしても、必ずぶつかる壁が「採用試験」の壁です。

30代で職歴がないということは、バイト面接くらいの経験しかないかもしれません。ただ、社員採用となるとハードルは一気に上がります。

30代職歴なしの場合はほぼ「書類選考」で不採用になる

職歴がない人の就職活動では、ほとんどの人が「書類選考」の段階で不採用が続きます。

仕事を選ばずに、明らかに「ブラック臭がする」企業などに応募すれば受かるかもしれません。ただ、仕事に対する絶望感を植えつけられ、就労意欲がなくなる可能性があります。

就職には縁や運も必要ですが、求人の数には限りがあります。最初から、就職支援サービスやハローワークでの、応募書類添削サービスを利用しましょう。

面接で不採用になればまた振り出し

就職活動や転職活動で最も苦労するのが「採用面接」です。絞り込んだ求人に応募をして書類選考を通過しても、面接で不採用になれば全て振り出しに戻ります。

そして、自分が不採用になった理由がわからないと、問題点が改善できないまま次の就職活動が始まります。

こういった問題を解決するには、「就職エージェント」の活用が効果的です。以下のような支援を受けられるので、30代で職歴がないならば利用を検討しましょう。

  • 求人の斡旋
  • 応募書類の添削と提出代行
  • 採用面接対策
  • 入社後のフォロー

不採用になった場合にも理由を教えてもらえるので、次の採用試験に向けて改善をすることができます。

↓就職エージェントも絞り込み↓

転職サイト絞り込み検索補足選択する6項目は「希望地域」「年齢」「性別」「雇用形態(現職と希望)」「希望職種」です。

30代で職歴がない場合は資格を取るべきか?

職歴がない人がやりがちな行動の一つに、資格の取得があります。今までの人生大逆転のために、比較的難易度と希少性が高い国家資格などを取ろうとします。

  • 公認会計士
  • 社労士
  • 行政書士
  • 建築士
  • 税理士

あなたも同じ考えを持ったことがあるのではないでしょうか?(ぼくはあります)

ただ、その資格が自分がやりたい事や好きなことでもなければ、結局は途中で止めるなどという最悪の事態に陥る恐れがあります。

資格勉強と並行して就職活動を進めた方がいい

30代で難度の高い国家資格を取得しても、そのまま就職できるかは微妙です。取得する資格にもよりますが、やはり「実務に勝るものはない」からです。

資格の取得も大事ですが、並行して就職活動をしましょう。その資格を取得すればさらに活躍できるような業種を選んで、集中的に応募した方がプラスです。

その際に、「自分は今○という資格を勉強中です」と伝えると効果的です。これによって、企業側も前向きな人だと受け止めますし、あなたには「資格を取得しなければいけない」という強制力も働きます。

単に「資格を取ろう」という考えでは挫折しがちです。挫折すれば、30代でまた振り出しに戻りかねません。自分を強制的に動かすように動きましょう。

オンライン資格講座 スタディング

30代の求職者向け無料webセミナーの開催

30代求職者向けセミナー
30代で職歴がない方、フリーター方向けに求職活動のポイントに関するオンライン無料セミナーを開催いたします。ご応募は、下記リンク先にてお願いします。

まとめ:30代職歴なしで就職するには?

30代で職歴なしの人が就職するための方法や注意点について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

  • 30代で職歴がないと求人探しにまず苦労する
  • 就職活動でまずやるべきことは「自己分析」
  • ハローワークでのアセスメントやキャリアカウンセリングも利用する
  • 派遣職で専門知識の習得や実務経験を積むことも視野に入れる
  • 30代職歴なしでも支援を受けられる「就職エージェント」を活用する
  • 就職先の業界をある程度「職歴なし」でも入りやすいところにする

職歴がない人は、年齢に関わらず就職に苦戦します。30代を過ぎると就職のハードルは上がるばかりで、40代、50代と年齢を重ねるにつれてさらに厳しくなっていきます。

40代を過ぎてくると民間系の就職支援サービスからの支援も難しくなるので、職歴がない場合は、就職の支援が受け易い30代のうちに何らかの職務経験を積むことが望ましいです。

職歴がない理由の掘り起こしについては、30代フリーターの就職記事を参考にしていただければ幸いです。