中堅社員の転職は資格も有利に!履歴書の資格欄に記入する際の注意点

中堅社員の転職で「資格」をアピールする場合の注意点

30代の転職で提出する履歴書でも、前職で経験した業務以外のアピールをできる項目があります。それは「免許・資格」の記述欄です。

「免許や資格」、は会社の業務上必要で取得したものもあれば、自主的に知見を広げるために取得したものもあるでしょう。所持している資格によって、自分の能力を示すことができるのはもちろん、「興味を持って自主的に取り組む人間」であることをアピールすることも可能です。

ここでは、30代の転職活動において、あなたが有している資格を履歴書上でアピールする際の注意点について説明します。

30代の転職で履歴書に記載すべき資格とは?

資格には、転職志望先の企業の求人票に記載されている「絶対に必要な資格」もあれば、プラスαの経験として評価される資格もあります。

ただ、資格を記入する際には何でも記載すればいい訳ではないことを忘れずに。

「運転免許」といった普遍的なものや、志望業界・業種に関連する資格は、履歴書に書くべきです。また、最近では重要視する企業が多い「TOEIC」に関しても、500点以上くらいならば記載しても問題ありません。

30代の転職でもTOEICなどの英語能力を示す資格は評価されやすいので、積極的に点数アップを図りましょう。

中堅社員が応募書類に書くべきでない資格

求人票で求められている資格は絶対に記載すべきですし、志望先企業に関連する資格ならば当然評価は上がります。

しかし、仕事に直接関係のない資格や、自分のキャリアや他に有している資格と比べて一貫性のないものは除外すべきです。

仕事に直接関係のない資格

例えば「潜水士」「空手道」などのスポーツ系や、「入浴検定」「カラーコーディネーター」などの趣味系の資格があります。こういったものは趣味・特技の欄に書いておき、興味を引くような話題として残しましょう。

子供の頃や学生の頃に取得したような「専門性がない資格(珠算など)」も記載する必要はありません。

「一貫性のない資格」とは何か?

一貫性のない資格とは、いろいろな業種にまたがった専門的な資格のことを指します。

例えば自動車生産技術職なのに「フードコーティネーター」や「色彩検定」を記載するなど、直接的に関わらないものを書くことです。

自分の仕事以外の経験のためや問題克服のために取ったような資格ならば、うまく説明すれば使えます。また、面接中の雑談のネタとして仕込むなど、話しの展開力がある人は書いてもいいでしょう。

採用側に余計な詮索はされないように注意を払う

就職・転職活動時の面接においては、自分の全てを採用人事にわかってもらう必要はありません。採用試験においては、開示しなければいけない情報(経歴、病歴など)以外でマイナスになるものを積極的に伝えるのは控えましょう。

自分の興味だけで取得したり応募している企業に関係のない資格を、空欄を埋めるためや頑張ったアピールとして記載しても、以下のように受け止められてしまう可能性があります。

  • この人は一体どんなキャリア形成を目指しているのか?
  • いろいろなジャンルに興味を持ちすぎて、飽きっぽい性格なんじゃないか?

免許・資格に関しては「志望先の企業に関わるもの」を第一優先とし、それ以外は「簿記」などの「仕事」というカテゴリに関わるもののみを記載しましょう。

30代で幅広い業種に役立つ資格

ここでは、あらゆる業種において何らかの役に立ち、転職活動時にも応募書類に記入しやすい資格を紹介します。

日商簿記

どのような業界・業種であれ、数値に対する意識は必ず求められますし、そのための専門的知識を習得していることは評価されます。

製造業のラインマンであれ、販売スタッフや営業マンであれ、そこには必ず売上げに関わる数値が絡んでくるからです。

この「数字」に対する意識を持っており、かつ自ら勉強していることは、30代の転職活動においてもアピールすべきことです。

ファイナンシャルプランナー

直接的にファイナンシャルプランナー(FP)の知識を活かせる職場は、金融や保険などといった業界に限られます。ただ、金銭面などを含めたライフプランへの意識を持っていることは、どの業界でも比較的に好印象を与えます。

自分の生活の将来をしっかりと見据えて、どのように生活設計をしているかといった計画性を持った人間であることをアピールできるからです。

メンタルヘルスマネジメント検定

職場では、業務の忙しさはもちろん人間関係などによるストレスも多く、働く人は少なからず精神的負担を感じながら仕事をしています。

30代になると、職場では大小関わらずリーダー的な仕事を任されることが多くなります。その際には、自分の後輩や部下に対して精神的なケアが必要になることもあります。

「メンタルヘルスマネジメント検定」は、そうした心理的な問題の原因はもちろん、どのようにして心身を活性化させるかといった対処法までを学べる資格です。

こういった資格を持つことで、他人への配慮やメンタルケアに関する意識があることを採用側にアピールすることができます。

まとめ

30代の転職であっても、資格は自分をアピールするときに、今までのキャリアで培ってきた業績以外に形として証明できる唯一のものでもあります。

ただ、30代の転職において過去のキャリアや業績は少なからず次の職場との関連性を説明することもできますが、関係性のない資格はリスクにもなり得ます。

転職において最も重要なのは「志望先企業とのマッチング」です。そのマッチングを説明する際に、信頼性を損なうことがないように注意をして記載しましょう。