30代が利用できる転職支援の内容って?
30代の転職や再就職には、初めてであれ2回目であれ転職支援を受けることをオススメしています。
転職支援サービスは「転職エージェント」だけではありません。ここでは支援サービスの中から代表的な下記の3つについてその特徴やサービスの範囲を説明します。
- 転職エージェント
- ハローワーク
- 転職サイト
わたし自身、転職(再就職)活動時には全てのサービスを利用した経験がありますので、その時の経験を踏まえてお伝えします。
1.「取り扱っている求人」が違う
2.「応募書類」の取り扱いが違う
3.「面接対策やフォロー」が違う
4.「内定入社後の対応」が違う
まとめ:転職サービスは不安を補うものを利用する
転職に最も重要な「求人情報」の質の違い
転職エージェントは「非公開求人」が最大の特徴
「非公開求人」は、そのエージェント会社が持っている、求職者が検索できない求人のことです。
中途採用を行いたい企業が、エージェント会社に「欲しい人材」を「初期スクリーニング(選定)」してもらうために依頼した求人であり、あなたは存在を知ることすらできません。
転職エージェントと転職サイトを混同して考える求職者は実に多くいます。2つのサービスは求人元企業との関係性が根本的に違います。あなたの転職をサポートしてくれる転職エージェントについてちょっと詳しく解説します。
企業の採用工数を減らすことが最大の目的
人気企業や大手企業には応募が集中するわけですが、中には職務の関連性が無くても「もしかしたら行けるかも!」という気持ちで応募する人が多数存在します。
採用する企業側も、水増しされた多数の応募者の中から「求める人材」を探している余裕はありません。そのため、転職エージェントに求人にマッチしそうな人を選定してもらっているわけです。
最近では、マッチングが高かったりポテンシャルがある人を雇うために、大企業以外の企業も使用しています。そのため、あなたが転職したい企業であっても、求人を見つけることができないこともあるのです。
転職サイトは自主検索とメールで連絡
転職サイトを利用する場合は、自分で希望に合致する求人を探す必要があります。また、自分の転職希望を記入することで、その希望に近い新着求人情報をメールで定期的に送ってくれるサービスもあります。
ハローワークは中小企業メイン
ハローワークに掲載されている求人情報は、地元の中小企業がメインです。また、実際にネットで検索で調べてみるとわかりますが、契約社員やパートの求人も比較的多めです。
注意都道府県によって求人の傾向は違いがあります。
実際の待遇や雇用条件などは一目でわかりにくく、かなり不安になることもあります。
また、その求人の選考状況は、職員に問い合わせないとわかりません。求人をプリントアウトして逐次確認しないと、そもそもその求人に応募できるかすらわかりません。
応募書類の作成フォローや提出の代行の違い
基本的に自分で全ての転職活動を行う「転職サイト」以外は、応募書類に関してサポートを受けられます。
転職エージェントは添削や提出代行をしてくれる
転職エージェントに登録して転職支援を受けることになったら、『職務経歴書』のフォーマットを入手できます。
職種別にフォーマットがもらえるので、内容に従って記入した後にエージェントに添削してもらえます。
修正後には応募企業に提出代行が依頼できます。この時に、転職エージェントから志望企業の人事に、書面に書かれていない職務経験や人柄など、選考においてプラスになる「補足情報」を伝えてもらえます。
ハローワークでは、基本的に相談に行く度に担当が変わります。それに対して、転職エージェントはあなた専任であるからこそ、細かいフォローが可能なのです。
職務経歴書は書き方一つで採用人事の見る目が変わります。相手があなたの経歴を把握しやすい書き方とは?また、経歴をアピールするにはどうすればいいのか?事例を交えて紹介します。
ハローワークは「紹介状」前提
ハローワークは応募書類の添削までは滅多にありませんが、集団セミナーや映像学習で書き方を学ぶことができます。ただ、あらゆる職業の人にまとめて説明となるので、当たり障りのないものがほとんどです。
ハローワークの場合は「紹介状」が無いと応募できない案件がほとんどですので、ハローワークに興味のある求人がある場合は、きちんと職業相談を行いましょう。
転職サイトでは自分で作成応募する
求人検索と同様に、転職サイトでは応募も自力です。『職務経歴書』や『履歴書』は、自分でフォーマットを準備して応募企業に送付する必要があります。
面接対策/面接後のフォローの違い
中途採用試験で最もハードルとなるのは「面接」です。面接に向けていかに準備するか? が転職の合否を決めます。試験の前にできないことは、本番でもなかなかできないものです。
事務職や営業職、コンサルタントや製品開発業務など、さまざまな業界・業種の求人があるので、採用面接の質問内容や確認されるキャリアも違ってきます。
ハローワークや転職サイトでは「面接ノウハウ」のみを提供
ハローワークや転職サイトでは、レポートやセミナー(動画)形式で以下のような「面接の基礎」を学ぶことができます。
また、ハローワークでは予約をすれば模擬面接を受けられることがあります。これは各支所によって違いがありますので、事前の確認が必要です。
ただ、この時の模擬面接もあくまで基礎的な部分がメインであり、自分が応募した企業独自の質問の応答といった練習ができません。
転職エージェントは応募企業にあわせた模擬面接が可能
面接対策として、キャリアアドバイザーに事前に「模擬面接」を行うことができます。対面がベストではありますが、電話やSkypeでの実施も可能です。
エージェント会社は過去の受験者たちが採用側から受けた質問について、アンケートによって情報を蓄えています。ですので、応募企業の質問傾向なども知ることができます。
つまり、模擬面接にあたっては基本的な面接事項以外にも、その業界・業種(ひいてはその企業)に関わる質問の模擬応答ができるというわけです。
給与待遇や残業などの確認もしてもらえる
また、面接で緊張や躊躇をしてしまって「待遇」や「勤務の詳細」を話し損ねる人も多いでしょう。とくに「給与」については内定前に同意できていないと、最悪「内定取り消し」といった問題に発展し兼ねません。
そのような「確認できなかった項目」に関してや、伝えきれなかった転職意欲もエージェントから担当人事に確認してもらえます。
入社後のトラブル対応
転職エージェントの場合
無事に求人元企業に内定が決まって入社した後にも、トラブルが発生する可能性があります。
トラブルの内容としては以下のようなものでしょう。
- 給料が聞いていた額より低い
- 勤務地限定のはずだったのにすぐに転勤が入った
- いきなり聞いていない海外の支援に行かされた
- 残業が想定の倍以上ある
- 担当業務が面談で言っていた話と違う
こういったトラブルが発生した場合に、支援してもらった転職エージェントに相談することができます。
転職エージェント側も、企業に人を売り込む以上は入社後のトラブルが最も怖いため、エビデンスを残してくれている場合がほとんどです。ただし、この時の相談は「常識の範囲内」で行うようにしましょう。
ハローワークの場合
ハローワークの場合は、基本的に個別対応は行いません。管轄が違います。また、何度も言うようにあなたの担当は日々変わります。そのような状況ですので、細かくフォローもできないのです。
就業後にトラブルが起こるのは「事前に確認できていない」ことが原因となることがほとんどです。やはり、この点を自分で解決できないと、契約相違のトラブルが発生しやすくなります。
ですので、当サイトではたとえ職歴に自信が無いような方であっても、転職のプロに相談することをおすすめしているのです。
まとめ:転職サービスは不安を補うものを利用する
民間や公的な転職支援サービスの特徴について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
転職支援サービスのそれぞれの特徴は以下のようになります。
- 転職エージェント:担当者と相談しながら、幅広い転職支援が受けられる。
- 転職サイト:大手求人などもあるが、転職活動は自力。
- ハローワーク:求人数最多だが、中小企業メイン。ほぼ自分で転職活動を行う。
30代で利用できる転職支援サービスには、それぞれにメリットやデメリットがあります。自分が転職活動を行う際に不安がある部分を補ってくれるサービスを利用することを心がけましょう。
30代になると、第二新卒といった20代が利用する転職サービスがマッチしないことがあります。30代の転職支援に強いサービスを利用しましょう。