転職エージェントとの面談で転職の方向性を決める
転職エージェントサービスに登録・応募した際には、まず最初に面談を行うこととなります。
面談の形態は、基本的には「電話」か直接オフィスに訪問しての「対面式」のどちらかであり、時間は40-60分程度です。地域によっては転職エージェントのオフィスがあるので、その際には極力「対面式」で行った方がお互いのすり合わせが上手く進みます。
ここでは、転職エージェントとの面談の前によく実施される「事前アンケート」の内容について紹介します。
転職エージェントとの面談前の準備ポイント
転職エージェントとの面談前アンケートの代表的10項目
面談は将来の話ばかりをする訳ではない
転職エージェントとの面談の時点で転職活動は始まっている
まとめ:転職エージェントの面談のポイント
面談前に転職志望者が準備しておくべきこと
面談を実施する前には「事前アンケート」の案内が来たり、面談で質問する内容がメールで届く場合が多いです。
『職務経歴書』や『履歴書』などの応募書類が作成済みであれば一緒に送付するのがベスト。準備できていなかったり詳細に書けていない場合は、アンケートに回答するのみでOKなので安心してください。わたしの場合は『職務経歴書』は作っていませんでした。
アンケートの中には、職務経歴書だけではわからない転職志望動機などの記載項目もあるので、確実に回答しておきましょう。アンケートを記載することで、自分のキャリアや考え方といった棚卸しができるという効果もあります。
転職エージェントとの面談前アンケートの質問項目
面談前のアンケートでは、以下のような項目の回答を求められます。基本的に不明点は空欄でOKですが、たとえ現段階では迷っている状況でもありのままを書くことで面談当日もスムーズに話を進められます。
ここからは、実際に3社と面談を行い、5社からメールでアンケートを受けた際に実際に聞かれた内容を記載します。
【1】転職希望時期
早い人では1,2ヶ月で転職先が決まりますが、会社を退職していない場合は退職の手続きを始める必要があります。円満にいかないこともあるため、引き継ぎなども含めて現実的に転職が可能な時期を記載しましょう。
「いつから入社できるか?」については確実に採用面接で確認されます。
【2】希望業界
自分が現在勤めている企業の業界を記載した上で、志望する業界を記載しましょう。
基本的には同業界の方が転職はしやすい傾向にあります。「経験者採用」なのだから当然です。それ以外の未経験業界を志望するならば「現在とは異業界だが…」といった記載しましょう。
【3】希望職種
こちらも現在の職種を記載の上、志望の職種を記載します。「業界を変える」のはある程度柔軟な対応もできますが、「未経験職種」となるとハードルは高くなります。
企業とのミスマッチングの原因ともなりますので、希望する職種が「経験」か「未経験」かは、最初の段階でしっかり伝えましょう。
30代で未経験の業界や業種に転職するのは20代に比べてハードルが高いです。企業が即戦力を求めることと、そもそも求人が見つからないのが大きな理由です。30代で未経験転職を成功させるのに重要な「求人の見つけ方」とマッチングの探り方について紹介します。
【4】希望勤務地
U・Iターンを目的とした転職を希望する人も最近は多くなっています。ここでは希望の勤務地とその理由を記載しておきましょう。希望の通勤時間などを記載しておくのも親切です。
【5】希望年収
希望年収はもちろん記載します。最低でも確保しておきたい年収もあわせて記載するようにしよう。自分の価値を下げすぎる必要はありませので、まず「ありのままの希望」をぶつけましょう。
【6】現在の年収
現職でのだいたいの平均の給料を記載しましょう。また、ボーナスの有無も記載します。
【7】転勤・転居の可否
転職先に就職した場合、転勤などの可能性は当然あります。転勤したくないのに転勤が多い会社に転職していては意味がないので、ここも正直に書きましょう。
最近は海外勤務なども増えていますので、海外の可能性が高い企業に就職する場合には、拒否することでかなり選考に不利になる可能性はあります。
【8】転職の際に重視するポイント
現時点では曖昧でもいいので、考えついたことはありのまま書きましょう。下記のような項目が定番です。
ここは「転職理由」と強くリンクしますので、先に「転職したい理由」を深堀理していくと、その反対が望むことになります。
【9】現在のご転職活動状況(応募状況)
既に転職活動を行っている場合は、その進行状況を書きましょう。
- どういった企業に応募しているのか?
- 既に選考開始中の企業があるのか?
- 他にも転職エージェントを活用しているのか?
といったことを伝えるようにします。隠す必要はありません。
複数の支援サービスからアクションしている方が転職エージェントに本気度が伝わります。また、同じ企業に複数のエージェントから応募することはできないので、そういった重複を事前に消すためにも正直に伝えましょう。
【10】転職を考えた動機
ここでは、基本的に本音を伝えてOKです。さすがに問題行動を起こしたなどといった、あまりにネガティブな理由まで書く必要はありません。
本音の部分を伝えられた方が、転職エージェントとしても人柄を深掘りでき、どういった人間なのかを判断しやすくなります。転職エージェントとしても、サポートを行う以上は相手のことをしっかり知っていないとサポートのしようがないので、本音ベースでいきましょう。
面談では転職先の話ばかりをするわけではない!
転職エージェントとの面談ですが、当然転職エージェントもあなたも「志望する企業」が明確になっていない場合がほとんどです。したがって、この先どのように進めていくか決めるのが面談の主目的になります。
「この先」を考えるためには、どうしても「これまでのこと」をお互いが把握する必要があります。
- どういった理由で今の職場を選んだのか?
- 仕事自体はどうだったのか?
- なぜ転職(辞職)する気持ちに至ったのか?
このようなことをまず話しをすることになります。これらの情報をもとにあなたの「仕事の価値観」を明確にしていきます。
こういった深掘りをしてくれない担当の場合は注意が必要です。あなたのことがわからないとサポートできるわけがありませんので、求人情報のみをドンドン送ってくるような担当には注意を払いましょう。
「面談」から転職活動は始めるという気概で行う
転職エージェントを活用する上で、最初に実施する「面談」は非常に重要です。事前にアンケートがある場合はもちろん、アンケートがない場合でも上記のことはしっかりとまとめた上で面談に臨むようにしましょう。
実際に面談がどのように進み、どういった結論に導いていくかについては転職体験談を参考にしていただければ幸いです。
人生の大きな決断をして転職活動をするのですから、あなたのありのままをぶつけて、上手く転職エージェントのサポートを受けるようにしてください。
まとめ:転職エージェントの面談のポイント
転職エージェントの面談に向けた準備と、面談のポイントについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
転職エージェントとの面談のポイントは以下の通りです。
- 面談前に送付されるアンケートにしっかりと回答する
- 面談では極力本音で話をして、あなたという人間を把握してもらう
- 面談ではこれまでの経験を深掘りされる
- 面談を行った時点で転職活動は既に始まっていると考える
転職エージェントと面談をしたからといって、必ずしも転職しなければいけないということはありません。
まだ転職に迷っている場合であっても、求人情報や自分の市場的な価値を確認するために面談の相談をするということもできます。
30代はキャリアの棚卸しをするための節目でもあります。少し自分のキャリアの今までとこれからを第三者と考えてみるのはいかがでしょうか?