30代既婚者の転職活動の注意点
転職において大きなハードルとなることもある「家族」の存在。独身の場合は両親から反対を受ける可能性はありますが、まだ解決はしやすいでしょう。
最もハードルが高いのは、結婚して子供もいる30代既婚者の転職です。男性も女性も、転職後に家族に与える影響を念入りに考える必要があります。
ここでは、結婚して家族のいる30代既婚者が、転職活動を円滑に進めるためにやるべき4つのことを説明します。
【1】まずは「転職の必要性」をしっかりと見つめ直すこと
【2】絶対必須の「家族の理解」そのためにどうするか?
【3】在職中に転職活動をするべき
【4】腰を据えて必ず「転職エージェント」を活用する
まとめ
【1】転職が本当に必要なのか掘り下げる
30代で結婚して家族がいる場合の転職活動は、かなりのエネルギーを必要とします。「自分だけの満足」では家族が幸せにはなれないため、転職において様々な制約があります。
転職理由が以下のような、甘えとも取られるようなものならば、家族も納得はしないでしょう。
- 単純に今の仕事が自分に合わない
- 残業が多くてしんどい
転職を考えるからには、もっと深い理由があるはずです。表面的な理由にとどまらず、今の職場に所属し続けることが「家族にとってどんな影響があるのか?」を深掘りしましょう。
- 残業・休日出勤が多い:家族と接する時間が短い
- 人間関係が悪い:精神的にキツく、家族に優しく接することができない
- 給与が安い:家族の生活水準を維持できないかもしれない
「なぜ自分は転職を決断する必要があるのか?」ということを、まずは自分で考え、必要であればキャリアコンサルタントにカウンセリングを受けてみましょう。
【2】家族の理解なくして本当の意味で転職は成功しない
転職活動をするとき、家族を自分が決断する上での足枷に感じ、相談することを躊躇する人は少なからずいます。
ただ、家族に何の相談も無しに転職活動をすることは、信頼関係を壊す可能性が非常に高くなります。
もしも、勤務地も給与も職場環境も改善されるような「素晴らしい転職」だったとしても、「相談がなかった」ことは家族関係に影を落としかねません。
最低でも以下のようなことは、家族に相談することを徹底しましょう。
転職したい理由を伝える
何はともあれ、最初に話すべきは「なぜ転職したいか?」です。おそらく家族の理解を得られることが、退職交渉などよりはるかに大変でしょう。
転職したい理由は、本音で話すことで家族に理解を得ましょう。
家族としての生活水準を満たす給与レベルを決める
転職をするからには、給与水準が現職よりも下がる可能性もあります。生活をする上でお金は重要です。食事や住居などはもちろんですが、学校や部活、塾など様々な出費をまず把握しましょう。
現在の生活水準はもちろん、数年先に必要な費用も考えなければいけません。転職直後は給与が下がっても、数年で今の会社を上回ることもあります。
30代での転職活動の際には、しっかりと給与水準を確認することも忘れずに!
勤務地や転勤の有無など家族の転居に関わることを話す
働く上では、勤務地はやはり重要です。とくに子供がいる場合は、幼稚園や学校などにも影響してしまいます。
また、転勤が多い企業の場合は、単身赴任の是非なども考慮しましょう。子供が転校続きになる可能性についての議論が必要です。
【3】転職活動は在職中に行う!
30代の転職市場が以前に比べて活況で、ハードルが下がっているといっても、以下のようなリスクがあります。
- 転職できないリスク
- 給与などの待遇が下がるリスク
家族として満足のいく転職をするためには、やはり心の余裕が必要です。
現職で働くことは耐えがたいかもしれませんが、最も余裕がなくなるのは「生活費が減っていく」状況です。家族がいる場合は、独身に比べてプレッシャーはかなり高いものになります。
生活費などの、「心の余裕の問題」に直面しないためにも、必ず在職中に転職活動をしましょう。
今の仕事状況が辛いのはわかります。ただ、最悪なのは転職できない、もしくは生活を維持できないようなレベルの転職をすることです。
ここは我慢をして在職中に転職活動をすることを徹底してください。
【4】転職活動には必ず「転職エージェント」を利用する
30代で結婚している方は、転職活動に必ず転職エージェントを活用してください。転職に関連する様々な支援を受けられますが、とくに「非公開求人の紹介」「就労条件交渉」は重要な情報です。
あなたが求める「勤務地」「待遇」に適った求人を紹介してもらい、選考の際には「その企業が本当に自分の要望を満たすのか?」を確実に確認しなければいけません。
また、入社後に求人票や面接で伝えられた待遇と異なる扱いを受けた場合に、担当していた転職エージェント会社に相談することもできます。
待遇が違ったまま泣き寝入りでは、家族の生活にも影響します。自ら「転職前の保険」を確保するために、転職エージェントを利用しましょう。
まとめ:30代で結婚している場合の転職活動
30代の既婚者の転職活動について、注意すべき点について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
4つのポイントは、以下の通りです。
- なぜ転職をしたいのか明確な理由を考える
- 既婚者は必ず転職の相談を家族にする
- 転職活動は在職中に行う
- 30代既婚者の転職活動では転職エージェントを利用する
30代で既婚のあなたには、身近に相談できる人(相談すべき人)がいます。転職への思いが強くなってきたら、決断をする前にまず相談をしましょう。